JOURNAL vol.4 — OPUS COLLECTION

OPUSは、OBJJP ARCHITECTSの作品的コレクションです。

COMMONSの構造を基点に緑青の層、真鍮の地色、手作業による揺らぎを重ね、素材が時間を纏う姿を一点ごとに引き出しています。

生活道具としての機能を持ちながら、単なる道具としては完結しないもの。花を挿す、香を立てるという用途を残しながら置かれた空間の中ではオブジェクトとして成立します。基点にあるのはCOMMONSの簡潔な構造です。

一輪挿しであれば花を支えるための円筒と穴。香立てであれば、香を受け止めるための重さと角度。どちらも用途を成立させるための最小限の要素で構成されています。OPUSでは、その構造に緑青の表情を重ねます。

緑青は銅を含む素材の表面に現れる青緑色の変化です。その変化を単なる経年変化として待つのではなく、作品の表情として扱っています。表面に現れる緑青は均一ではありません。濃く沈む部分、淡く広がる部分、真鍮の地色がわずかに見える部分。

層の重なり方や表面の出方には個体差があります。同じ形を基点としていても一つとして同じ表情にはなりません。形は反復されます。寸法も構造もCOMMONSと接続しています。しかし表面は反復されません。緑青の出方、真鍮の残り方、光の受け方は、一点ごとに異なります。

OPUS を選ぶことは一つの表情を選ぶことです。同じ型から生まれながら、二度 と同じにならない表面。手元に届いた時点で、それはすでにその一点だけのもので す。 使われることで、緑青の上にさらに時間が重なります。制作者の手が加えた変化の 上に、使う人の時間が加わる。OPUS は、その二層の時間を持つ製品です。

 
前へ
前へ

JOURNAL vol.5—贈るということ

次へ
次へ

JOURNAL vol.3 — COMMONS COLLECTION