真鍮製品について

ご使用前に


OBJJP ARCHITECTSの真鍮製品は、素材そのものの質感と手仕事の跡を残した仕上げとなっています。表面にはクリアコートなどの保護膜を施しておらず、空気や手の油分、湿気などの環境と共鳴しながら徐々に色合いや質感が変化していきます。これは劣化ではなく、真鍮ならではの“成熟”とお考えください。

日常のお手入れ


ご使用後は、柔らかい布で軽く乾拭きしていただくだけで十分です。手の皮脂や水分は変色の一因となりますが、それもまた独自の風合いへとつながります。無垢材や革と同じように、使用することでしか生まれない味わいがあります。

水分や塩分との接触に注意


濡れたままの状態や、塩分を含んだ環境でのご使用は、黒ずみの原因となります。もし水が付着した場合は、速やかに柔らかい布で拭き取り、しっかりと乾燥させてください。

経年変化を抑えたい場合


変色を遅らせたい場合は、金属用のポリッシュクロスで表面を軽く磨くことで、輝きをある程度保つことができます。ただし、頻繁に磨くと素材表面の質感や仕上げが失われる可能性がありますので、あくまで控えめなお手入れをおすすめいたします。

緑青(ろくしょう)について


真鍮は酸化により表面に青緑色の錆(緑青)を生じることがあります。健康への影響はありませんが、気になる場合は重曹を少量の水で溶いたペーストを布に取り、やさしくこすってから洗い流し、水気を拭き取ってください。

保管について


湿気の多い場所や直射日光の当たる場所での保管は避け、布などに包んで風通しのよい場所に保管してください。複数の金属製品と触れ合った状態での保管は、化学反応による変色の原因となることがあります。

それぞれの表情を受け入れて


OBJJP ARCHITECTSの真鍮製品は、均一で無垢な状態を保つための道具ではなく、時間の蓄積や使い手の痕跡が重なることで完成していく存在です。変化を否定せず、素材との対話をお楽しみください。